地域でスポーツする際の健康スポーツナースの役割とは

近年、健康志向の高まりからスポーツや運動を行う人が増えてきました。通勤前に毎朝、家の周りをジョギングする人や近所の打ちっぱなしでゴルフに精を出す人など、近場で運動を楽しんでいます。また、全国各地で実施されるスポーツイベントに参加する人は増加傾向にあり、日頃の練習の成果を出すためにさまざまな年代の人が参加しています。

そんな状況の中で健康スポーツナースのすべき役割としては、競技中に起こる怪我や体調不良患者への対応です。大会の救護所に出入りする人で多いのが、靴擦れや筋肉痛、転倒による打ち身や擦り傷などです。そのほかに、熱中症や脱水症状、低体温症などもあります。場合によっては救急搬送されるケースもあるため、即座に対応できるようにしておきましょう。大会参加中の心停止や突然死などが増えているため、不測の事態にも対応できるように常日頃から知識や技術を磨いておくことが大切です。とくにマラソンや登山などのスポーツは、気温や湿度などの天候が救護者の増減に大きく作用するスポーツであるため、十分に警戒しましょう。

そして、持病がある方や運動器疾患がある方は、軽度の運動であってもきちんとした体調管理が必要となってきます。無理はしないこと、休憩をこまめに取ることなどの指導を行うのも健康スポーツナースのお仕事です。また、スポーツ大会に健康スポーツナースが参加することで、子どもや保護者などに安心感を与えることができます。スポーツ医療の知識を使いながら、運動の相談や応急処置などにあたれば、イベントへの信頼につながるでしょう。